Painting Skin Tones and How Light Affects Color – Marco Bucci

三つのトピック

  • flesh color(肌色)を塗る時に考えるべきこと
    • fleshtones and color
      • 正しい肌色というものは存在しない
      • 肌色は一色ではない。三色と考えると便利である。額、頬、顎
      • 平均的なベースカラーを顔全体に。そこから少し黄土色に近づけると額に。そこから「温かい」赤に近づけると頬に。「冷たい」青に近づけると顎に、といった具合。
      • 「温かい」とか「冷たい」といった言葉はどんな色を表すか。実はそれは特定の色を表すものではない。カラーホイール上の任意の色は、「温かい(warmer)」色にもなりうるし、冷たい色にもなりうる。それは他の色との関係性を表しているに過ぎない。
      • 一般的に、赤、オレンジ、黄色のサイドにいると温かい色と見なされる。カラーホイールで逆サイド、つまり青とか紫のサイドにいると冷たい色と見なされる。・・・というのは、色についてあまりにも原始的な見方だと言わざるを得ない
      • つまり、絶対的な暖かさとか冷たさというものは存在せず、他の色との比較が存在するだけである。この相対的な見方というのがより現実を表している。
    • Light and Color
      • 固有色というのは、それ自身を見ることはなかなか無い。実際には、固有色と光の色を組み合わせた色を見ている。しかも光の色は固有色に勝る影響力を持っているのが厄介である。
      • 光が当たると、まず色の明度が変化する。(光が当たっている部分と当たっていない部分に分かれる。)
      • 次に色の変化を考えると、光は固有色より影響力が上であるから、固有色は光の色の方へ引っ張られる
      • この時、同じカラーゾーンに位置する色は彩度が変化しない。では反対側のカラーゾーンに位置する色はどうなるか。
      • 光の影響によって色相が変わる時に何が起こるか。(赤に対して青い光が当たるとどうなるか。)色は、必ず灰色を経由して色相が変化する。
      • 色について考える時、まずは明度を考える。
      • 光が当たっている部分は光の色に(強く)引っ張られるので均一的になる。(黄色い光があたれば、全体的に黄色になる。)しかしそれは自然なことであるから気にしなくて良い。
      • 影になっている部分の色をどう評価するかは問題である。影の部分では色はかなり自由に動ける。ここでは環境光にも注意を払う必要がある。
      • 環境光は確かに存在し、それぞれが独自に固有色を引っ張っている。しかし影であるから、それらの張力は光に比べると弱い。
      • 例えば、晴れた日には、青空の青が環境光として降り注いでいる。これは陽の部分については問題にならない。なぜなら太陽光が強い光源として既に存在しており、青い環境光の影響は吹き飛ばされてしまうからである。しかし影の部分については青空の青が現れる。しかし、青い環境光(青い光源が上から照らしていると考えても良い。しかしそれは太陽光に比べれば弱い光だということを忘れてはいけない。)があるからといって、影の固有色が青くなるということではない。あくまで固有色は青に「引っ張られる」だけである。ここを間違ってはいけない。別の言い方をすれば、固有色は「冷たくなる」。
      • 色について勉強すると「正しい」色は何かと考えがちだが、これはあくまで原則論であり、色の選択は自由である。
      • 「より温かい光はより冷たい影を生む」という言葉があるが、これは誤解を招く。温かい光は陽の部分の固有色を強く引っ張るが、影の部分に影響を及ぼさない。よって相対的に言って、より強いコントラストが生じるということに過ぎない。
  • 顔を着色する
    • 卵を着色するのと原則は変わらない。問題となるのは、顔の立体性、面を意識することである。色を塗る時には、塗る対象の立体的な構造を理解していなければならない、ということである。
    • 額、頬、顎をそれぞれ黄土(ochre)、血色(reddish)、寒色(cooler)と分けてブロッキングする。
    • ただ、これらはあくまで原則である。着色というのは色の教科書のようにはいかないもので、色々な色を持つ糸で一つの織物を仕上げるようなものであると考える

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